新資料、控訴審における控訴原告陳述書(一部抜粋)2
こちらの続きで、伊藤氏擁護派が隠してる控訴審陳述の内容があります。
以下に転記します。
- 伊藤氏の主張が時間の経過に伴い大きく変化した事について
そもそも、伊藤氏は警察に被害届を提出した当初は「午前2時か3時頃の準強姦」の被害を主張していたはずが、平成29年10月に本件著書を出版したころから「午前5時頃の強姦致傷」を強調するようになりした。
そして、伊藤氏が警察に対して「午前5時頃に意識が回復し、激しい犯罪被害を受けた」などと主張していなかった事は、警察や検察による私への事情聴取の内容から も明白です。平成27年6月、伊藤氏の提出した被害届に基づいて、私は警視庁の担 当者の任意の事情聴取に4回応じました。聴取では毎回、4月3日から4日にかけて 何が起きたかを聞かれましたが、質問内容は専ら「午前2時か3時頃の性行為がどの ような形で行われたか」に集中していて、「午前5時頃の性行為や暴行、傷害」とい う、伊藤氏が後に主張するようになる虚偽の訴えについては、一切聞かれていないの です。そして書類送検後の検察庁での2回の聴取でも、質問は「午前2時か3時頃に 何があったか」に集中し、「午前5時頃に性行為をしたか」「午前5時頃に暴行や傷 害行為をしたか」は、一切聞かれませんでした。 伊藤氏の当初の主張をより正確に解明するために、私が警察で何を聞かれたかを詳 述します。警察の資料と照合していただければ、私が真実を語っている事はすぐにわかると思います。
私は平成27年6月、警視庁捜査一課の求めに応じて、警視庁本庁2階の小部屋で4回の事情聴取に臨みました。初回の聴取では、捜査チームのリーダーだった○○警部補が私に対し
「伊藤さんは、『午前2時か3時頃、あなたに襲われたかも知れない』と言っている。」
「意識のない伊藤さんと性行為したのではないか。」等と尋ねてきました。
それに対し私は、
「午前2時か3時頃、伊藤さんは目を覚ました。伊藤さんは、トイレに行った後、ミ ネラルウォーターを飲むなどして、酩酊から醒め、正常な意識に戻っていた。」
「伊藤さんは、何度も『私、不合格ですか』と尋ねた挙句、伊藤さんの方から、性行 為に誘ってきたので、流れで関係をもった。」等と丁寧に説明しました。
このように最初の事情聴取で○○警部補は、午前2時か3時頃の性行為に至る経緯を、様々な形で質問しました。しかし現在伊藤氏が主張しているような、「午前5時 頃に強姦、強姦致傷、傷害、暴行など、違法触法行為があったかどうか」については、一度たりとも聞かれることはありませんでした。
次の事情聴取では、別の刑事との一対一で行われました。この刑事も○○刑事同様、 会食から午前2時か3時頃までの質問を、いろいろな聞き方で繰り返して尋ねましたが、午前5時以降の出来事については、性行為を含めて、一切聞かれませんでした。
3度目の事情聴取も同様に、午前2時頃の2度の性行為とそこに至る経緯について の質問が繰り返されました。聴取の後半には、○○警部補が部屋に入ってきて、しばらくの間ドア付近のパイプ椅子に座って陪席しました。○○警部は基本的には後輩刑 事の質問の様子を観察していましたが、時折口を挟んできました。この時も、「寿司 店を出てから午前2時か3時頃までの出来事」について二人の刑事から様々な質問を 浴びせられました。特に繰り返し聞かれたのは、寿司店を出てからホテルにつくまでの経緯やタクシーの中での会話などでした。そして3回目の聴取でも、「伊藤氏が目 を覚ました後の午前5時頃に性行為や暴行、傷害行為があったか」などについては、全く聞かれることはありませんでした。
そして、3回目の聴取の最終盤で、「強姦や強姦致傷なら(警察の方でも)動きやすいのにね。」と○○警部補が述べたことが強く印象に残っています。もし、伊藤氏が午前5時頃目を覚ました後の犯罪被害について、現在と同じように主張していたとするならば、○○氏がこんな発言をするはずがありません。
担当の○○刑事は、質問に際して時に私に対して語気を荒らげることもありました。 それは、私の心の動揺を誘って、午前2時か3時頃の出来事に関する私の主張の矛盾 点を炙り出そうとしているように見えました。しかし、私は真実を述べていただけなので、説明は変わることがありませんでした。
4度目の、最後となった事情聴取では、再び○○警部補が聴取を担当しました。こ れまでと打って変わって、声を荒らげたり大きな身振りで威圧するようなこともなく、質問の口調も落ち着いていたのを覚えています。最初は、ホテルに向かうタクシーの 中での会話などについてごく短く聞かれたので、私はまた前回と同じように真実を話 しました。
すると、○○刑事は、「これまでの3回の事情聴取を詳細に分析したが、 基本的に山口さんの供述には矛盾もブレもなかった。山口さんがウソをついていない ことは良く分かった。」と言いました。私は、てっきり今回も同じ質問が何度も繰り返されると思っていたので、拍子抜けするとともに、「私の主張に矛盾やウソがないことが伝わったのかな」と感じたのを覚えています。
そして、○○警部補は、
「主張が食い違っている二人(伊藤・山口)ともウソをついていない可能性が一つだ けある。伊藤さんにブラックアウト(アルコール性健忘)が起きていたケースです。」 「ブラックアウトというのは我々の用語ですが、医学的にはアルコール性健忘と言います」
「山口さんもお酒を飲んだ翌日、前日の出来事をあまり覚えていない事があるでしょ?
いわゆる『酒で記憶が飛ぶ』というやつで、そんなに珍しい事じゃないんですよ。」
私はブラックアウトという警察用語を知らなかったので、○○警部補は「一定以上のアルコールを摂取してから眠ると、起きた時に、前夜の記憶の一部や全部がなくなってしまう現象を警察ではブラックアウトと呼ぶのです」と丁寧に教えてくれました。 その上で、伊藤氏が「ブラックアウト」、すなわち午前2時頃に自ら性行為を求めた経緯などを忘れてしまった可能性がある、と説明してくれたのです。
伊藤氏のブラックアウトの可能性を検証している段階で、○○警部補ら捜査チームは、午前2時から3時頃にかけての、「伊藤氏が意識がなかったと主張している状態 での性行為」だけを問題にしている事は明らかでした。
伊藤氏が当時、警察に対して、「午前5時頃自分の意識があるところで犯罪被害を受けた」と強く主張していたのであれば、植木警部や他の刑事は、午前5時以降の出 来事についても、私に必ず質問や事情聴取をしていたでしょう。
要するに、伊藤氏が当時、午前5時以降の意識がある状態で私から激しい犯罪被害 を受けたと主張していたのであれば、睡眠前の出来事を忘れてしまう「ブラックアウ ト」という結論をもって、捜査を取りまとめる事もなかったはずなのです。
私は、伊藤氏は、本当は午前2時から3時頃の出来事も全て覚えていると考えています。しかし、百歩譲って、警察が提起したブラックアウトという現象が伊藤氏に起 きていたとしても、伊藤氏が午前2時か3時頃に、自分の失態を糊塗するために、私 を性行為に誘った事実は変わりません。
午前2時頃から3時頃にかけての、2度の性行為では、伊藤氏は全く酔っているようには見えませんでした。そして、伊藤氏は、自ら飲み過ぎて、私に醜態をさらしてしまったことを後悔し、就職機会が失われるのではないかと焦っている様子でした。
だからこそ、刑事事件が不起訴となり、検察審査会も不起訴相当という結論を出した後になって、「午前5時頃に激しい被害に遭った」と主張の大枠を変えました。平成29年5月29日、性犯罪被害に遭ったという記者会見を行った際には、自らの過 剰飲酒による泥酔と、私を性行為に誘ったふしだらな行為を、「真実として受け入れたくない」「世間に公表したくない」という感情が強かったのだろうと思います。だからこそ「楽物を盛られた(=自分は飲みすぎていない)」「ひどい暴行を伴う性犯 罪被害を受けた」と強調する事で、「まったく瑕疵のない被害者」として法廷外で大きな注目を浴びようと考えたのだと思っています。
そして伊藤氏の狙い通り、日本と世界のメディアは伊藤氏の主張を鵜呑みにし、彼女はまんまと悲劇のヒロインとなりました。そしてあろうことか、東京地方裁判所の 鈴木昭洋裁判長まで、伊藤氏の嘘と捏造を示す数々の矛盾に目をつぶり、一方的な判決を言い渡したのです。